目を文字の上で滑らせて、かたまりで見る | SP速読学院

目を文字の上で滑らせて、かたまりで見る

ここで、本を読むときに目はどのように文字をとらえているか、ちょっと考えてみましょう。
速読の訓練をしていない人は、頭の中で一字一句を目で追っています。同時に、音声化して読んでいます。しかし、意味の理解は文節ごとにされます。
SP式速読術では、ひとまとまりの文を一目でとらえます。そして、次の文のかたまりへと目を移動させて読みます。これは初級の訓練でもあり、視点移動の自動化と定義しています。

ちょっと実験をしてみましょう。例文の活字に視点を固定してください。視線を上下に振ってはいけません。
一行ずつ左横へ視点をずらします。

読んで内容が理解できますか? 一度に見える文字数はどこまででしょう?
文章が読みづらくなったところが、あなたの視野です。


中島先生の
ヒステリー
は、桃井小
学校では1
人も知らな
い者がいな
いくらい、
超有名だ。
顔が赤鬼みた
いに真っ赤に
なって、頭のて
っぺんから湯気
が立って、チョ
ークでも、黒板
ふきでも、出席
簿でも、ゾーキ
ンでも、身近に
ある物を何でも、
手あたりしだい
投げつける。
家じゃあきっと、
怒るとおサラやド
ンブリを投げてい
るんじゃないだろか、
一度、こっそり中島
先生の家を見に行っ
たヤツが、窓という
窓の全部がビニール・
テープで修理してあっ
た、という話をしてか
ら、学校中に広まった。
でも、そいつ以外に中島
先生の家を見に行ったヤ
ツはいないから、それが
ホントのことかどうかは、
わからない。子供探偵団の副
団長のボクとしては、自分
の目で確認したこと以外は
疑ってかからなくちゃいけ
ないのだ。
『少年探偵と悪魔団」若桜木慶著


あなたの視野は、どのくらいでしたか?
一般的に、ひとかたまりで意味がとれる文字数は、七プラス・マイナス二字といわれています。一字一句を目で追うのではなく、五文字をひとまとまりで読みましょう。それだけでも、いままでよりも単純に、五倍の速さで読めるわけです。
このことは、一八七九年にジャッパルというフランス人が気づきました。百年以上も前に、一宇一句読みの間違いを指摘したのです。
一字一句に目が止まっていては、文字が見える限界速度は0.1秒ですから、毎分600字が限界です。また、一文節の中でも視点は移動します。行聞を移動するにも時間もかかります。ページをめくるロスタイムも発生します。なかなか速くは読めませんね。

では、どうしたら本を速く読めるのでしょうか? それは、一目で、一瞬に複数文字を理解することです。
新幹線の中で「今日のニュース」のテロップを見たことがありますか? 電光掲示板に表示される文字は、止まらずにどんどん流れていきます。新幹線に乗らない方は、映画でもかまいません。最後に出演者の一覧がテロップで流れますね。見る側の目は止まっているのに、文字が動いて消えていってしまいます。
このように、感覚的には自分の目をスライドさせて、文字の上を滑るように見ることが理想的です。これが、スライド読みの基本です。

しかし、現実の目の動きは、流れるように読めるところと、立ち止まってしまうところがあります。車のエネルギー消費を考えてみましょう。同じ速度でずっと走り続けると、燃費がよいですね。急発進や急停車を繰り返すと、エネルギーのロスになります。読書も実は、まったく同じなのです。
しかし常に一定速度を保とうとすると無理が生じます。高速道路を走行するときも、安全のために少し速度を落とすことがありますね。難しい言葉のところは、スピードをほんのちょっとゆるめます。やさしいところでは、アクセルを踏み込んでスピードアップします。速読はこのように目を停止せず、なめらかに文字を見る訓練を行ないます。これが視点移動の自動化トレーニングなのです。
眼筋ストレッチを行なった後でもう一度、試してみてください。目を上下に、あるいは左右に動かすのが、楽に感じるはずです。
眼筋を鍛えることで、徐々に、ひとかたまりに見える文字数が、増えてくるでしょう。10字、15字、20字と、視野が広がっていくことが理想的です。


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