記憶力の強化には右脳を使え
人間の大脳には、右脳と左脳があります。ここでは、右脳と左脳の「記憶力」に関する、それぞれの役割について述べていきましょう。
右脳と左脳は左右対称の形をしていますが、それぞれ得意とする分野は異なっています。一般に、左脳は「言語脳」と呼ばれています。声や音を認識し、読み書きや会話に役立つ言語機能があります。また、計算をするときにも左脳を使います。
つまり、論理的な分野を受け持っているのが左脳で、言葉や数字に関する記憶も左脳が受け持っているのです。
一方、右脳は芸術的な分野を担っています。絵画や音楽に強く、目でとらえた情報をイメージで再現することができます。
つまり、右脳が受け持つのは、イメージの記憶です。そしてイメージ化した情報は、言葉で説明した情報よりも忘れにくい特徴があります。
こんな携帯電話のCMがあったのを覚えていますか? 俳優が街で偶然バッタリ、昔のクラスメートに出会います。でも、中肉中背にメガネをかけたクラスメートの名前を、俳優はどうしても思い出すことができません。
二人で飲みに行ったものの、どう呼んでいいものかわかりません。あてずっぽうでいろいろな名前を出すものの、どれもハズレ。
すっかり弱り果てた俳優は、クラスメートの顔を携帯電話に付属したデジタルカメラで撮影します。「こいつの名前を教えてくれ」と別の親しいクラスメートに、メールでSOSを送るためです。
メールの返事は、すぐに来ました。「○○だよ」。
ところが今度は名前の漢字が難しいので、やはり読めずに困ってしまう、というオチです。
このこっけいなCMでのやり取りは、右脳と左脳の働きについて説明するのにちょうど都合のよい例です。
人の顔は右脳で覚え、名前は左脳で覚えます。いったん脳に焼きつけた顔のイメージ(映像)は、かなりの時間がたつでも、忘れにくいものです。一方、名前は少し時間がたつただけでも忘れてしまいます。あなたにも経験がありませんか?
言葉を単なる言葉としてではなく、イメージ化して再現することで、理解も記憶も深くなります。本書で言葉をイメージ化する要領を覚え、記憶する術を身につければ、勉強や仕事に必ず役立ちます。
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