速読理論 《音読する》プロセスの自動化 | SP速読学院

《音読する》プロセスの自動化

 次の例文を、声に出して読んでみましょう。

◆にわにはにわにわとりがいるうらにわにはにわにわとりがいる
◆このたけがきにたけたてかけたかったのはたけたてかけたかったからたけたてかけた

 今度は、例文を黙読してください。

◆瓜売りが瓜売りに来て売り残し瓜売り帰る瓜売りの声
◆東京特許許可局農商務省特許局日本銀行国庫局

 有名な早口言葉を集めてみたのですが、どうでしょうか? いずれも舌をかみそうな文章ばかりで、苦労したと思います。
 早口言葉を声に出して読んだ場合と、黙読した場合、文章の内容を理解しやすかったのは、どちらの方法でしたか?
 大多数の人が、黙読したほうが早口言葉の内容を理解できたと答えるでしょう。それどころか、声に出して早口言葉を読んだときには、内容がちっともわからなかった、という人もたくさんいるでしょう。
 通常の会話ならスラスラできる人でも、早口言葉となると、そうはいきません。舌がもつれて、つい言い間違えたりするのが普通です。
 人間の脳の中で、“話すこと”の処理を担当している部位は、第一章で紹介した『ブローカ中枢』です。
 また“言葉を聞いて理解する”部位は、側頭葉にあります。発見者のドイツ人神経学者C・ウェルニッケの名前を取って、《ウェルニッケ中枢》と呼ばれています。
 早口言葉を話すときに内容が頭に入らないのは、発音が難しく、舌や唇の動きを自動化できないからです。普段は自動化しているプロセスに、余分な労力を費やすため、内容理解がおろそかになるのです。
 早口言葉でなくても、声に出して読むだけで文寧の理解度は落ちます。朗読をしながら、同時に内容を理解するのは難しいものです。
 読書スピードが極端に遅い人を観察すると、唇がかすかに震えているケースが見受けられます。“唇読み”という現象です。これでは内容が頭に入らず、いくら読んでも消化不良に陥るばかりです。
 文章をスラスラと読解するためには、唇を動かさずに読んだほうがいいでしょう。ガムをかんだりキャンディをなめながら読書をするのも、唇読みを解消するのに良い方法です。

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