速読理論 シナプスの可塑性 | SP速読学院

シナプスの可塑性

 《記憶》について、別な観点から考えてみましょう。
 脳神経学の分野では《記憶すること》を「神経回路のつながりかたが変化すること」と説明しています。
 前の節で説明した通り、神経細胞の間には、わずかな隙聞があります。シナプスを聞にはさんで、情報は電気信号から化学信号に変換されます。
 電気信号と化学信号では、情報の伝達速度が大きく異なります。電気信号は速く、化学信号は遅いのが特徴です。
 神経回路を猛スピードで走ってきた情報は、シナプスに到達した時点で、急に速度が落ちます。ゆっくりしたスピードの化学信号で次のシナプスまで走り、再び情報は電気信号に変化されます。
 しかし、くり返し閉じ神経回路を通るうちに、やがて変換が生じます。神経細胞どうしの結びつきが強くなり、情報が伝わりやすくなるのです。
 神経回路を線路にたとえるとするなら、電車のホームが改築されて、乗りつぎがグンと楽になったような状態です。
 電車をいくつも乗りついで目的地へ向かう場合、ホームとホームが離れていたら、移動だけでも結構な時聞がかかります。そこへエスカレータや動く歩道を設置したら、どうでしょうか。移動がスムーズになり、結果として早く目的地へ到達できると思いませんか? 
 シナプスに変化が起き、情報の伝達効率が高まることを『シナプスの可塑性』と呼びます。
 砂で作った城を思い浮かべてください。ひとたび大きな波がくれば、砂の城は簡単にくずれてしまいます。これが、記憶が定着していない状態です。
 一方、粘土を指で押して、穴を作ったと仮定してください。たとえ指を離しても、できた穴は元に戻りません。可塑性とは、このような状態を指します。
 シナプスの可塑性が起きると神経回路は安定し、記憶が脳に定着します。

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