速読理論 《内容を憶える》プロセスの自動化

《内容を憶える》プロセスの自動化

 文章読解プロセスの最終段階が、《内容を憶える》処理です。
 このプロセスには、《記憶》と《思考》の二つの過程があります。まずは《記憶》について説明していきましょう。本に書かれている内容を憶えるには、いったいどうすればいいのでしょうか。
 ここで、本の読みかたには三通りあることを説明しておきましょう。
 読書の方法には《全体理解》《精読》《熟読》があります。文章の内容を大ざっぱにつかむ読みかたが《全体理解》です。
 試験勉強で教科書を読むときのように、隅々までもらさぬようじっくり読むのが《精読》です。全体理解とは異なり、細部にまで注意をはらう読みかただと言えます。
 文章の理解度がもっとも深いのが《熟読》です。書かれている内容を味わいつつ、作者の意図や行間に込められたメッセージまで読み取ろうとする方法です。
 チャンキングしながら、文章全体のテーマやイメージをとらえる読みかたは《全体理解》です。
 雑誌や新聞を読むのに適した方法だと一言守えるでしょう。
 一方、試験勉強に適しているのは、精読、熟読の読みかたです。内容をしっかり頭にたたき込むには、文章をていねいに読む必要があります。
 理解度を落とさず速く読むためには、十分なワーキング・メモリの容量が必要です。そのために、文章読解のプロセスを自動化するのです。
 もし、一連のプロセスが自動化されていなかったとしたら、いったいどれだけのメモリが必要なのでしょうか?ざっと計算してみましょう。

目を動かす…… 1チャンク
音読する…… ウェルニッケ中枢に一チャンク、ブローカ中枢に1チャンク
単語を探す…… 1チャンク
文法をつかむ…… 1チャンク
文章を理解する…… 文脈をつかむのに1チャンク、場面をイメージ、テーマをつかむのに1チャンク
内容を憶える…… 記憶に1チャンク、思考に一チャンク
計9チャンク

 それぞれのプロセスに、最低1チャンク使うとして計算しました。
 文章読解における各プロセスが、全く自動化されていないと仮定すると、全部で九チャンク必要との計算になります。
 ただし、全く読書習慣がない人でなければ、《目を動かす》《文法をつかむ》処理は自動化できていると考えられます。唇読みのくせがある人も、そう多くはありません。《音読する》プロセスのうち、ブローカ中枢の部分は自動化していることになります。
 したがって、ごく平均的な読み手の場合、これらの処理にワーキング・メモリは使われません。《目を動かす》《音読する(ブローカ中枢)》《文法をつかむ》処理は自動化処理に費やすメモリを、計9チャンクから差し引いてみましょう。
 「9マイナス3」で6チャンクです。一般的な読み手は、文章読解に6チャンクを要していることになります。
 しかし、思い出してください。読書時のワーキング・メモリの容量は「4±1」なのです。6チャンク使いたくても、メモリが足りません。
 結果として、《文章を理解する》《内容を憶える》処理がおろそかになります。
 せっかく本を読んでも、脳に記憶が残らないのでは、あまり意味がありません。これでは試験勉強としては不十分でしょう。結局、読解力や記憶力の不足を補うため、何度も同じ本を読み返すはめになります。
 速読術を身につけた場合、《目を動かす》~《文法をつかむ》までのプロセスを自動化できるようになります。ごく難しい文章でなければ、《文章を理解する》処理も自動化できます。
 つまり、文章読解に必要なチャンクは二チャンクから四チャンクとなります。文章読解における一連のプロセスが自動化していない人と比べたら、その差は明らかです。

 次章以降は、速読術を習得するためのトレーニング編です。速く読んで、内容をしっかり記憶に残すための技術を、ぜひ身につけてください。

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