速読理論 《文章を理解する》プロセスの自動化

《文章を理解する》プロセスの自動化

 次の文字列を見てください。
 これらのアルファベットを、すぐに憶えられますか? 

 J P N B G M N T T J R G N P

 アルファベットは全部で一四文字あります。一見したところ、ランダムに並んだ文字列に見えるでしょう。
 短期記憶の容量が「7±2」だと考えると、この課題をクリアするのは、どうも難しそうですね。
 しかし、もう一度よく眺めてみましょう。

 JPN / BGM / NTT / JR / GNP

 このように区切ると、14文字のアルファベットは、おなじみの単語が並んでいるのだとわかります。無意味なアルファベットではなく、知っている単語が並んでいると考えれば、一回文字を憶えるのも簡単です。
 人間の短期記憶の容量には限度がありますが、文字を《チャンク(意味的なまとまり) 》でとらえれば、相当量を一度に処理できます。これを《チャンキング》と言います。
 熟練した読み手は、文章をチャンキングして読んでいます。文字ごとに区切ったりせず、大きなかたまりとして処理しているのです。
 チャンキングの技術は、暗記学習にも利用されています。円周率や元素記号などを、ごろ合わせで憶えた人も多いのではないでしょうか。無意味な数字や文字を“ごろ”というチャンクにすれば、憶えられる量が思いのほかふえます。
 文章をチャンキングすると、内容を理解するのが楽になります。例文で試してみましょう。

例文【1】(品詞)
『セロ弾きのゴーシュ』宮沢賢治

ゴーシュ



活動写真館

セロ

弾く
係り
でした。


例文【2】(一文節)

けれども
あんまり
じょうずでない
という
評判でした。


例文【3】(二文節)

じょうずでないどころではなく、
実は、仲間の
楽手のなかでは
いちばんへたでしたから、
いつでも楽長に
いじめられるのでした


例文【4】(三文節)

ひるすぎみんなは楽屋に
丸くならんで、今度の
町の音楽会へ出す、
第六交響曲の練習をしていました。
トランペットは一生けん命歌っています。
クラリネットもボーボーとそれに手伝っています。
バイオリンも二いろ風のように鳴っています。 (以下略)


 文章を品詞レベルで区切って読むと、非常に意味が取りにくいのがわかりますね。文節と長いチャンクで読んだほうが、全体の文意を把握しやすいのです。
 一目でとらえる文章が長くなればなるほど、この傾向は強くなります。前後の脈絡や、つながりかたから、一文節より二文節、三文節と長いチャンクで読んだほうが、文章全体のあらすじゃテーマを見出しやすくなります。
 また、チャンキングの技術を身につけると、ワーキング・メモリの節約にもなります。たとえば600文字の文章を読むのに、ひと目で六文字をとらえる人は100チャンク必要です。20文字をとらえる人なら、30チャンクです。100文字をとらえる人は、6,000文字読むのに6チャンクですみます。
 ワーキング・メモリを節約することで、文書読解の他のプロセスに容量を費やすことができます。
 その結果、文章を速く読んだり、内容を記憶できるようになります。テーマや命題をつかみ、内容を深く理解できるのも同様です。文章読解をスムーズに行うためには、ワーキング・メモリの節約が重要なキーとなります。

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