速読、記憶術の情報

記憶の種類によって保存場所も違う

これまでの説明で、記憶にはいくつもの種類があるとおわかりいただけただろうか。
しかし、なぜいろいろな種類があるのだろうか。それには、「シナプス」が関係しているのではないか、とされている。シナプスの生理学的変化によって、脳の神経細胞に新たな回路ができる。これが記憶が脳に刻まれる際のシステムだ。
記憶の「想起」は回路を通じて行なわれる。人間の脳内には精巧なコンピュータさながら、無数の「記憶の回路」が張り巡らされている。記憶に複数の種類があるのは、シナプスの変化する場所が違うせいだと考えられている。
「潜在的記憶」は大脳基底核や扇桃核、小脳に、「顕在的記憶」は海馬と大脳皮質に蓄えられる。つまり、記憶は種類によって保存される場所が異なるのだ。顕在的記憶は大脳皮質に、潜在的記憶はそれより下の構造に保存される、と考えるとわかりやすい。

それでは、時間によって分類されるほうの記憶はどうだろう? 短期記憶は大脳皮質の連合野に蓄えられる。連合野とは、複数の種類の感覚情報が集められている領域である。機能を最大限に発揮するために、いくつかの情報を統合的にまとめたグループと考えてほしい。
大脳には五つの連合野(頭頂連合野、後頭連合野、運動連合野、前頭連合野、側頭連合野)がある。連合野には視覚や聴覚といった、直接外界と情報をやりとりするルートはない。外界からの情報を得るのは感覚野(視覚野や聴覚野など)である。連合野では感覚野が得た情報を受け取り、総合的にまとめる作業を請け負っている。
連合野が感覚野から集めた情報を統合する際に生じるのが短期記憶だ。短期記憶はシナプスによって作られた回路を通り、連合野から海馬へ運ばれていく。
回路は一方通行ではなく、両面通行だ。したがって、短期記憶は海馬と連合野の間を繰り返し行き来することになる。短期記憶は回路を往復しているうちに数分で消えてしまう。
だが、なかには消失せずに脳内にとどまるものがある。これが長期記憶である。雪道にできた轍と同様、脳内を走る記憶の回路も、幾度も繰り返し同じ道をたどることで強固になる。回路の安定は、そのまま記憶の保存状態の安定を意味する。連合野と海馬の間を何度も往復しているうちに、記憶の回路は完全に固定される。
しっかりした記憶の回路があれば、数十年前の記憶でも自在に呼び出すことができる。

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