速読、記憶術の情報

あなたの読書スピードは? 

さて、ここであなたの読書スピードを計測してみよう。あとで速読トレーニングの成果を確かめるためにも、現時点での自分の実力を、把握しておいてほしい。
訓練文は、A、B、Cの三種類。いずれも六百文字程度に設定した。これは、ごく普通の文庫本一ページにあたる分量である。三つの文章それぞれを読み終えるのに要した時間を計りそれをもとに一分間あたりの読書スピードを出そう。ただし、正確な読書スピードを知るために、できるだけ平常心で臨むこと。ヘンに緊張したり、力を入れすぎないでほしい。
自己啓発のためには「速読力」と「記憶力」の両方の能力を鍛えたほうがいい。相乗効果であなたの能力は飛躍的に向上する。本書では、それぞれの能力を伸ばすためのトレーニングを紹介していくので、ぜひ、チャレンジしていただきたい。

では、手元にストップ・ウォッチを用意して、早速スタートだ。
600文字の訓練文を読み終えるのに要した時間(秒)×60=あなたの読書スピード(分速)
…… 訓練文A、B、Cの平均値を出す

訓練文A
インドネシアの首都ジャカルタ-。空は今日も灰色のスモッグに覆われている。イブラーヒーム・イヤドは憂鯵を胸に抱え煙霧に霞む空を見上げた。
いよいよ、粛清の儀式が始まる。
その思いは、イャドの憂鯵を僅かながら軽快させた十五歳で故国アフガニスタンを離れて、11年。インドネシアの国籍を隠れ蓑にジャカルタに暮らしてきた。この時が来るのを待っていたのだ、故国を離れたあの日からずっと。
活気のあるこの町は、決して嫌いではない。憂麓の原因は、数日前から間断なく続いている節々の耐えがたい痛みだ。睡眠薬の助けを借りて一晩ぐっすりと眠ったにも拘らず、関節痛は良くなるどころか、酷くなるばかりだ。だが、そんな理由で仕事を休むわけにはいかない、今日は特別な日…… 「バイオ・テロリスト」となる鳥達が、日本へ送られる日なのだ。その重大な使命を背負った烏達の最後の世話をしなければならない。

偽善に満ちた愚か旗民どもよ、変革の時が来たのだ。全てのムスリムが今剣を手に異教徒に鉄槌を下さんとしている…… 。
イャドがハンドルを繰る車が舗装された道路を外れ、倉庫前の広場へ右折した。
車体が大きく揺れ、軌んだタイヤが土挨を舞い上がらせる。反動で体中の節々が悲鳴を上げた。発熱し、朦朧とする体を抱えて車から下りた。
倉庫までの数メートルの距離が、遥か遠くに感じられる。痛みは既に許容範囲を超えているが、それに構っている場合ではない。(以下略)
「バイオ・テロリスト 細菌兵器日本襲撃」(伊多波碧ほか共著)

訓練文B
彼の名は、イレンカトム、という。公平な裁き手という意味で、昔から部落でも相当に権威ある者の子に付けられる種類の名である。従って、彼はこの名を貰うと同時に、世襲の少なからぬ財産も遣された。そして、彼の努力によって僅かでも殖やしたそれ等の財産を、次の代の者達に間違いなく伝えることが、彼の責任であった。
混りつけのない純粋なアイヌであるイレンカトムは、祖先以来の習慣に対して、何の不調和も感じることはない。彼は自分に負わされた責任に対して、従順以外の何物をも持たなかったのである。けれども、不仕合わせに、イレンカトムには一人も子供がなかった。
心配しながら家婦(カッケマット)も死んで、たった独りで、相当な年に成った彼は、そろそろ気が操め出した。祖先から伝わった財産を、自分の代でめちゃめちゃにでもしようものなら、詫び言葉もない不面目である。
自分がいざ死のうというときに、曾祖父、祖父、父と、護りに護って来た財物を譲るべき手がないという考えがイレンカトムを、一年一年と苦しめ始めた。
そこで彼はいろいろと考えた。そして考えた末、誰でもがする通り、手蔓を手頼って、或る内地人の男の子を貰った。何でも祖父の代までは由緒ある武士であったという話と、頭こそクサだらけだが、なか一なか丈夫そうな体付きと素速しこい眼付きが、イレンカトムの心を引いた。その時、ようよう六つばかりだったその子は、お粥鍋を裏返しに被ったような頭の下に、こればかりは見事な眼を光らせて、涙もこぼさずに、ひどく年を取った新しい父親に連れられて来た。(以下略)
「風に乗って来るコロポックル」(宮本百合子著)

訓練文C
私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を樟かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。
私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない。
私が先生と知り合いになったのは鎌倉である。その時私はまだ若々しい書生であった。暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという端書を受け取ったので、私は多少の金を工面して、出掛ける事にした。私は金の工面に二、三日を費やした。
ところが私が鎌倉に着いて三日と経たないうちに、私を呼び寄せた友達は、急に国元から帰れという電報を受け取った。電報には母が病気だからと断ってあったけれども友達はそれを信じなかった。友達はかねてから国元にいる親たちに勧まない結婚を強いられていた。彼は現代の習慣からいうと結婚するにはあまり年が若過ぎた。それに肝心の当人が気に入らなかった。それで夏休みに当然帰るべきところを、わざと避けて東京の近くで遊んでいたのである。
彼は電報を私に見せてどうしようと相談をした。私にはどうしていいか分らなかった。けれども実際彼の母が病気であるとすれば彼は固より帰るべきはずであった。
それで彼はとうとう帰る事になった。せっかく来た私は一人取り残された。学校の授業が始まるにはまだ大分日数があるので鎌倉におってもよし、帰ってもよいという境遇にいた私は、当分元の宿に留まる覚悟をした。(以下略)
『こころ』(夏目激石著)

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