速読の理論 【文章理解処理】読解の中心過程

【文法的処理】「心内辞書」から単語の意味を選ぶ

辞書の中には単語の意味が書かれており、1つの単語でもいろいろな意味や使い方があります。
人の脳の中に存在する心内辞書は言葉の意味だけでなく、イメージも保存されており、写真や図表も多いカラフルな百科事典に喩えることができます。
文法的処理の過程では、文脈に最も適合する単語の意味を記憶装置から探し出すという処理を行なっています。

【文章理解処理】読解の中心過程

この部分では、文と文を結びつけ、あらすじ、あらましなど文脈を捉え、主題を掴み、文章全体のイメージを作る過程です。まだ大雑把な理解で、全体理解の段階です。
この部分でチャンキング(文章をかたまりとして処理すること)の自動化を起こすことができます。
例えば、電話番号を覚える時に075なら京都市、052なら名古屋市、045なら横浜市として処理すれば作動記憶を1チャンクにできるわけです。小学校1年生は文章を読む時に1字1句目がとまって読んでいます。1字に1チャンクを要しているわけです。平均的な人は認知技能がもう少し高度化しており1文節を1チャンクで処理しています。優秀な読み手は4~5文節を、速読エキスパートは3行以上を1チャンクで処理するわけです。チャンキングの自動化が起これば、作動記憶の容量を大幅に節約することが可能になり、余った容量は文章記憶処理に集中することが可能になります。

さて、この部分で重要となるのが読者の背景知識になります。その背景知識を新しい情報に関連づけて読解していくわけです。次の文章を読んで見てください。

「トニーは逃げようと考えながら、マットからゆっくりと起き上がった。一瞬、躊躇しながら考えた。物事はうまくいっていない。攻撃はすでに弱まっていたので、彼を最も悩ませていたのは、拘束されていることであった。彼は、現状に思いを巡らせた。拘束されているロック(lock)は強固だったが、破れると思った。しかし、タイミングが完璧でなければならなかった。こんなに重く―彼からすると重すぎると思われたが―罰せられたのは、彼が乱暴だったためだと気付いていた。状況は、いらいらするものとなっていた。プレッシャーに充分長く押しつぶされてきた。彼は無惨に支配されてきた。トニーは今や怒っていた。彼は行動を起こす準備ができたと感じた。成功するか失敗するかは、次の数秒にかかっていることを彼は分かっていた。」(Anderson,1984)

この文章はアンダーソンの実験で使用されました。ほとんどの人は、この文章を脱獄囚に関するものだという先入観で読むのですが、レスリングをやったことがある人は、レスリングに関するものとして読みます。
文章中のロックは、一般人には「錠」と読まれますが、レスリングをやった人には「固め技」と読みとるわけです。ここでも、背景知識によって文章理解に変化が起こることが分かります。


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