速読応用理論:無料で速読がマスターできる webトレーニング | SP速読学院

無料の速読トレーニング

速読応用理論

ここからは、これまでに行ったトレーニングの応用編になります。
 人が文章を読むときには、文節、文章、段落など、意味の単位で区切って読まないと理解力や記憶力が低下します。文法的な意味の単位を無視して速読のトレーニングを行うと、全体理解の速度は向上しても、精読や熟読の読みは速くなりません。試験勉強や仕事などでの資料読みでは、精読や熟読が必要とされますので、いいかげんな速読の読みかたをマスターしても、肝心なときに役立ちません。
 速読ができる理論は単純です。

 (凝視時間の短縮)×(リーディングスパン)

 複数の文節の凝視時問を短くするためには、心内辞書を同時に引く能力を高めることが重要です。3単語以上の単語再認ができて、初めて一瞬に3文節を理解することが可能になります。文節読みのスピードを向上させるには、リーディングスパンが広がることと、単語再認力が高まることの両方が必要となります。
 そこでまず最初に行うのが、文節読みトレーニングです。文節は、文章における意味の最小単位です。文節読みトレーニングを積むことによって、一目で複数の文節を読むことが可能になります。
 文節読みの次は、文章読みトレーニングです。文章読みトレーニングで必要なテクニックには、チャンキングの自動化があります。チャンキングとは、文節や文章を大きなかたまりとして理解することです(詳細は第2章を参照してください)。速読ができる人には、たくさんの情報量を少ないチャンク(かたまり)で処理する、チャンキングの自動化が起こっています。1文節で処理している、読みの遅い人が3行を処理するには、約20回、目が静止し、それらの文節を連結してようやく理解にいたります。従って、20チャンク以上が必要となる計算になりますが、それを速読上級者は、たった1チャンクで理解できるというわけです。
 文章読みが可能になったら、今度は文章も行数で区切るのではなく、より多くの情報量をもつ段落ごとに処理していくためのトレーニングを行います。複数の文章を、一目で難なくとらえられるようになるころには、かなり知覚の高速化が起きていると考えてよいでしょう。
 これらの読みかたは、文章を意味のかたまりとしてとらえ、文脈にそって正確に読む方法です。このように文法的に正しい読みかたを行うと、読解力や記憶力が高まってきます。
 応用トレーニングに入る前に、読書が苦手な人によくある悪いくせや問題点を整理しておきます。あらためてチェックしておきましょう。
 

未熟な読者の間題点

[ 1 ] 日本語の文章をスムーズに理解できない人(分速300文字以下)
 このレベルにある人は、小学校三年生以下または、はじめて日本語を勉強している外国人程度の状態です。まずは日本語の文法から始めて、語彙力を高めていく必要があります。もし目が悪い人なら、文字がはっきりと見えるように眼鏡やコンタクトレンズで視力を調整し、文字の認識を正確にできるようにしておきましょう。

[ 2 ] 唇読みのくせがある人(分速200~600文字)
 口を動かしながら読んでいるのでは、絶対に速読はできません。分速400文字以下の人は、自分が読むときに唇や咽仏を動かしていないかどうか、他の人にチェックしてもらいましょう。もし唇読みをしているようなら、唇や舌を動かさないように意識しながら読む練習をします。ガムを噛みながら読書をしてみるとよいでしょう。

[ 3 ] 返り読みのくせがある人(分速300~1,500文字)
 返り読みには、三つの原因があります。まず、集中力の不足です。集中力が切れてくると、目は文字を追っていていも、意味が頭の中に入っていかなくなります。速読トレーニングは集中力を高める効果もあるので、トレーニングを行えば読書速度の向上とともに集中力も身につきます。
 もう一つの原因は語彙の不足です。いちいち辞書を引きながら文章を読んでいくのでは、思考が中断され、その間に文脈の記憶が急速に低下し、意味がつながらなくなってしまいます。辞書を引く際には、文章の途中ではなく、段落の切れ目にするとよいでしょう。
 最後の原因は【 心内辞書 】のアウトプット力不足です。脳の中には、これまでに学んだ知識が長期記憶として蓄えられており、本を読むときにはこの【 心内辞書 】の知識を検索しています。単語再認の自動化トレーニングを行えば、【 心内辞書 】のアウトプット力が高まり、返り読みのくせもとれるでしょう。

[ 4 ] 黙読のくせがある人(分速300~2,000文字)
 黙読とは心の中で、すべての文字を音声に変換している読みかたです。平均的日本人の読書速度は分速500~600文字程度ですから、すべての人がこの黙読からスタートしていると言えます。
 文字をかたまりで処理するチャンキング能力や、文字をイメージに変換して理解する能力が強化されると、音声化のくせが徐々にとれていきます。
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